刑務所は巨大な国営内職工場です

刑務所の工場は巨額の建設費をかけて、また毎月巨額の維持経費が必要な、
公務員のための雇用促進施設です。
やっていることは形式的な巨大な国家内職工場です。
内職仕事で利益など出ません。
懲らしめの役務とはなんでしょうか。
国家になんの利益を資するものでしょうか。

懲役刑には職業訓練もあるようです。

洗濯や炊事などの刑務所運営の役務に従事する作業もありますが、
多くは家庭での内職仕事のような作業がほとんどです。
労働ではありません。作業です。
懲らしめのための役務はどうなったのでしょうか。
作業指導するのは、同じ受刑者という名のおもちゃの兵隊です。
刑務官の仕事はなんでしょうか。
作業ですから初任給(月給)は700円くらいですよ。
懲役とは刑務官の仕事確保のために受刑者が必要なようです。
これが国家の利益に資するのでしょうか。
国民がしらないところで税金が消費されているのです。
懲役には、国家の財政のために懲らしめとして、
労役をさせ国家の財政に寄与させるという概念がないのでしょうか。
これでは自動車会社で季節工として強制労働させたほうが、国家の財政に寄与します。
でも国の公務員にその能力がないのです。

ここに収容されたのは、判決後、検察庁に出頭して収監されたものもたくさんいます。
刑期が終わるまで逃げようなんて思っているものはほとんどいません。

無免許運転を繰り返し実刑になった兵隊、タバコや本を万引きして実刑になった兵隊
麻薬で実刑になった兵隊、詐欺で実刑になった兵隊、強姦で実刑になった兵隊もいます。
酒気帯び運転で人をひき殺した兵隊もいます。
冤罪を叫ぶものは珍しくありません。
でも恐ろしい兵隊はいません。
恐ろしいのは社会をしらない猿の惑星の猿人です。
これが刑務所というところです。


医務

作業開始とともに始まるのが、朝食後の投薬です。

工場の中央には担当台(刑務官のいる監視台)が置かれています。
作業開始が始まると、寮から工場に通い袋に入れられた持ち物の検査が行われます。
そして、これが終わると、寮の階ごと南側、西側などで号令がかかるので、
起立して指示の通り、列を作り順に、担当台前に置かれた場所まで進み、
前の兵隊が投薬を受けている間に、コップへ水を注ぎ待ちます
名前を呼ばれると、呼称番号と投薬の種類とと数量を行って投薬を受けます。
そして水を飲むと、大きく口を開けて、口の中を見せます。
終わると、ロボットの行進のようにして兵隊は席に戻り作業を再開します。

投薬が終わると、衣類等の修理・交換です。
身体検査の際、修理箱に修理の靴下などを入れてありますから、
希望者は
「お願いします」と言って挙手をします。

聞こえないふりする猿人もいますから面倒なことに、何度も繰り返しです。
「要件」
と猿人が言います。
「修理交換のため移動します」
と大きな声で言います。
「移動」と声がかかると。
「移動します」と発生して席を立って、
通路を直角に更新して、修理交換の猿人のところへ行きます。
そして用事が済むと席に戻ります。
行進するときは、ロボットの行進、つまりおもちゃの兵隊の行進です。

修理が終わると、週に2回医務検診があります。
医務検診は、事前に居室で、所定の用紙に、症状を書いて、通い袋に入れて提出しておきます。
担当の兵隊より名前を呼ばれるので、
「お願いします」
「要件」
「医務回診のため移動します」
「移動!」と指示があれば、医務回診の場所まで、
おもちゃの兵隊は、行進して行き。
順番を待ちますが、気を付けの姿勢で順番を待ちます。
気を付けとは、指先を真っ直ぐに伸ばし、指先をズボンの縫い目にあわせることです。
猿人は監視していますので、気を緩めることはできません。
すぐに罵声が飛んできます。

医務官は薬剤師だと思います。
順番がくると症状を言って薬をもらいます。
その場でのむ薬と、軟膏のようなものは小袋にはいった軟膏をくれます。
目薬はその場でさしてくれます。

医務官の横に猿人が台の上で監視しています。
薬をのみ、コップの水をのむと口の中をあけて見せるのは投薬と同じです。
そして、軟膏などは、袋にマジックで寮番号と部屋番号、呼称番号を書き込んで、
小箱に入れます。
この薬は、帰寮の際、担当の兵隊が通い袋にいれて、部屋まで差し入れしてくれます。

終わると、ロボットのように行進して帰ります。
行進は、すべて左側通行です。
行進を開始するときは、オーバーに、これから行進を開始するぞと言わんばかりに、
スタート位置で一旦とまり、足をそろえ、両手をすこし広げて指先を伸ばしパシンとズボンの縫い目に叩きつけて、
左足より出して、ロボットのように、つまりおもちゃの兵隊のように歩くのです。
角は一旦とまり直角に曲がるのです。

朝食後、昼食後、夕食後の投薬の交換は月に1回です。
医師の検診により投薬されるものは、定期的に薬が支給されます。
工場のボードに薬の交換日が表示されますので、部屋で自己管理で飲んでいる薬は薬袋を通い袋にいれて提出します。
猿人が管理している薬は、自動的に補充されます。
自己管理の薬で昼食後に服用する薬は、担当台の前に置かれた薬袋より日数分を取り出し、ロッカーにしまいます。
たかだかこれだけの手順ですが、最初は手順がわからないのです。
怒鳴られながら覚えていくのです。
なんだんだろう、せめて紙にかいた手順書でもあればと思うのですが、
ここは社会の手順とは違う、やっぱり猿の惑星です。

医務はこれ以外にも、医務部門より検診の呼び出しが不定期にあります。
これは医務担当の刑務官が呼び出しにきますので、医務棟まで行進していき医師の診断を受けます。

作業の内容

この工場は、ダルマなどを作っています。
隣の工場はボールペンの組立をしています。
教育訓練工場は、5センチローソクの良品・不良品の仕分けです。
紙を折りたたんでの紙袋の制作もあります。


だるまの製作工場は1センチメートルくらいのだるまから1メートル近くあるダルマまで多種ありますが、
一番多いのは売価が500円とか800円くらいの10センチほどの「だるまです。
だるまの形も多種あります。
選挙で見かけるような昔からのダルマもありますが、
変形のだるまデザインも多種あります。


矯正協会がキティブランドで販売するだるまとダルマ会社の下請け作業に分かれます。
どちらも、紙粘土を型押ししたものが半製品として搬入されます。


工程は大まかにいうと、
半製品のだるまは、水で溶いた糊をつけて、紙粘土の凸凹を木のヘラでなでて表面をツルツルにします。
次の工程でだるまの下に接着材で重りをつけます。
次の工程で、重りの周りに木粉のような粘土をぬりスムースにしたり、重心を調整します。
次の工程で、だるまを白く着色します。
次の工程で、だるまに色を着色します。
最後はだるまに顔を描いて行きます。

だるまに着色したり、顔を書くのは刑期が2年3年くらいある人のようです。

新人は、紙粘土の凸凹を木のヘラでなでて表面をツルツルにする作業です。
水を使いますので、冬は霜焼けですが凍傷で指が腐ってしまいます。
3月に出所しても爪の皮が入れ替わるまで半年以上かかります。

竹と色紙を使った風車の制作もあります。

技術とか技能を覚える作業はありません。
本当に内職の仕事です。

内職仕事といっても、手順を教えてくれなければできません。
最初に班長とか材料の運搬をしている運搬係という役職の兵隊が教えます。
わからなくなれば、
帽子をとって
「お願いします」
「要件」
「作業指導をお願いします」
と言うと、
エンジンが班長や運搬係に、作業指導の指示をしますので彼らが席にやってきます。
帽子を取ると言うことは、作業をしていないことを表します。
姿勢を正して役付きの兵隊が来るまで待たねばなりません。

この状態以外で作業をしていない場合は、作業を怠けているとみなされます。
「お願いします」と言って、
すぐに猿人が「要件」と言ってくれるわけではありません。
声が小さかったり、機嫌が悪いと、無視されます。
ですから、すぐに「要件」と返事がない場合は、
着帽して最初からやり直しです。

作業指導を、新人は
「技術指導をお願いします」と言ってしまいます」
猿人は、
「技術指導じゃない作業指導と言え!」と恫喝です。
なんで、こんなこと教えてくれないの・・・と思うのは新人だからです。
そのうち全てが不道理だと思うようになれば、ここの生活に慣れた証拠です。

班長や運搬係は、呼んだ担当のところに行くと
「○○さんと口談します」と言って会話をします。
この宣言をしないと、不正な会話としてみなされ懲罰で、処遇行きです。

最初は、後ろから声をかけらられると、つい社会の常識で相手と顔を合わせようと後ろを向いてしまします。
班長や運搬係は慌てて注意します。
「後ろを振り返らないで!」
「後ろを振り返ると、違反で処遇行きだ」と教えてくれます。

材料が作業台から落ちた場合は、
「材料を拾います」と許可がいります。

材料がころころ転がって、席を立たなければ拾えない場合は、
冷静に、
「材料を拾います」と許可をとって立ち上がらないと、無断で離席したことになり、重罪です。
逃亡と同じくらいの扱いです。
怖いところです。
この生活になれた受刑者は社会に出て、こんな仕事の仕方をすると、
雇用する会社は100%ないでしょう。
逃亡を気にする気持ちはわかりますが、
「やりすぎなんだ!」

自主性のない人間は一般社会では通用しません。
今は、自主性のない人間でも通用するのは公務員くらいですが、
だから今行政改革が叫ばれているのです。
こうした作業を懲役とするのでしたら、
希望する出所者は全員公務員として雇用することです。

こんなこと言っても関係者は全く無視でしょうけど。
だから一般の国民が立ち上がらなければならないのです。
刑務所を『猿の惑星』にしてはいけないのです。


午前中の作業は8時すぎから12時までですが、運動の時間がないときは、
10時頃に5分の休憩があります。
離籍しないで両隣、前後の兵隊通しで私語も含めて会話ができます。

午後は12時45分から4時までですが、運動の時間がないときは、
13時頃に5分の休憩があります。

運動は午前か午後に30分あります。

途中で、午前に1回、昼食前、午後に1回のトイレ休憩があります。
トイレ休憩での私語が厳禁です。

私語ができるのは、5分の休憩時間、運動での自由時間、昼食での指定時間です。
あの人と話がしたいと思って移動して話ができるのは運動での自由時間の中だけです。

一日の終わり頃になると、班長や運搬係が作業実績の記入に回ります。
15センチくらいのダルマの糊付けで1日20個くらいです。
手の平にのるだるまだと120とか150個くらいできます。
木のヘラで表面を糊付けで磨くのでクタクタです。

黒人がいまして、作業があまり進みません。
猿人が注意します。
「やってないだろ」
「わたし、やってます」
「やってねえから言ってんだよ」
「やってます」
口答えしたので懲罰で処遇(警察)行きです。
この工場には戻ってきません。

他の刑務所から勉強に来ている人もいます。
休憩時間での会話です。
「40個くらいあるよね、なんでそんなにやるの」
「○○刑務所はね、午前中にこれ1、2個だよ」
「えつ」
「そんなもんだよ」
作業量は刑務所により、まったく違うようです。


こうした内職仕事的な作業をしていても労働ではありません。
労働ではないので作業とよんでいます。
こうした作業をして社会復帰出来るのでしょうか。
懲役という懲らしめの役務をさせているのでしょうか。
懲役作業をさせて国家は利益うぃ得ているのでしょうか。

彼らのほとんどは、人に害を与えた人ではありません。
社会で生活させても被害を加えるおそれはない人たちです。
法律に違反したとして懲らしめの役務をさせるのは良いのですが、
この懲役で国はなんの得も得ていません。
むしろ思想改造をして社会に順応できない人間にしてしまっています。

懲らしめのために苦しい思いをさせるのであれば禁固刑のほうが効果的です。
また禁固刑のほうが懲らしめのために拘束するコストははるかに廉価です。
理由は刑務官の人数が少なくて済むのです。

おもちゃの兵隊として刑務官である猿人の玩具として与え、刑務官の仕事を提供するのであれば、
まさに税金の無駄使いです。

懲役刑として、国の利益になる強制労働をさせるべきです。 そのためには、現在の素人の刑務官に労働指導や社会慣習を教育させることは不可能です。
早急に刑務所改革を行うべきです。
何もできなければ労働力として民間に貸出して強制労働をさせて、
国家の利益に資する懲役とすべきです。



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