ここを特養と思えば天国です

12時から12時20分が昼食です。
食事時間は5分程度です。

12時20分から12時40分が休憩です
5分前には就業につく前の清冽ですので12時30分には実質終了です。


ご馳走さまではなく 戴きました

12時30分ほど前に昼食前のトイレ休憩があります。
このトイレ休憩では、昼食後に自己管理の服用薬がある兵隊は、エンジンに、
「薬をとるためロッカーに移動します」
「よし!」
の指示を受けると、工場着の着替えが入った棚に行き、投薬の薬を1回分取り出しポケットにしまいます。
トイレ休憩の際、ティシュなどもロッカーから取り出します。
トイレ休憩が終わると作業に戻りますが12時5分ほど前に、
「作業ヤメーイ」の号令で午前の作業を中止します。
班ごとに指示がありますので、通路へ昼食のための整列をします。
昼食の準備は、配膳係の兵隊がいませんので工場ごとの炊事掛かりの兵隊が行います。
10時半頃から数人の炊事掛かりの兵隊が2階の食堂で配膳などをしていますが、
それらの兵隊も1階へ降りてきて整列します。
S昼食前の整列時も点呼があります。
兵隊が移動するたびに必ず前と後で点呼があります。
脱走しないように常に管理しているのです。

点呼が終わると、
手を洗うものは、
「お願いします」
「手洗いのため移動します」
と言って洗面所の蛇口に移動して手を洗い、タオル掛けに移動して手をふき中2階の食堂に移動します。
そして決められた席へ着席します
テーブルは会議用の長机です。
片側に4人座りますから肩が触れないように注意して座ります。
椅子は丸椅子です。


配膳はすでに終わっています。

全員が着席すれば、猿人の「いただきます」の号令のもとに、
全員が「いただきます」と唱和して食事が始まります。


通路側の2人の兵隊がそのテーブルの当番です。
当番は第2、第4金曜日の矯正指導日ごとに交代します。
プラスチック湯呑は通路側に人数分ありますので、当番やかんから湯呑にお茶をいれてら全員に回します。
黄色い色がついているだけでもお茶です。
警察の留置所ではお茶は出ません。
白湯です。
刑務所は恵まれているのかもしれません。
週に2、3回は紙パックの牛乳やジュースが付きますので、順に送り出します。


パン食は月に2,3回ほどです。
パン食の時の1回は副食としてぜんざいが付きます。
以外はポタージュスープのようなものです。


麺も月に2,3回あります。
麺は主食が麦飯の副食としてでます。
うどんやラーメンのときは食べられたものではありません。
市販のビニールに入った玉うどんです。
味噌汁の代わりにうどんやラーメンのつゆがはいっています。
冬は暖かい汁です。
夏は常温の汁です。
袋から出しても入れ物がないので、汁の器に入れてしまいます。
上品に食べようとすると半分づついれる事です。
これが、とてつもなくまずいことは一度実食できるのでお遣りください。
うどんでも一度は茹でていますので生というわけではありませんが、
やっぱり生ですね。
家庭でもお店でも、一度お湯に通しますよね。
滑りも取れ、また柔らかくなりますよね。


通常は麦飯に炒め物の副食です。
レバー炒めが多いですね。
それもほとんどレバーです。
鶏肉を油で焼いた料理も多いですね。
ほとんどがレバーか鳥を油で処理したものです。
野菜料理はほとんどありません。
野菜で多いのが豆を煮た料理です。
豆腐は大1丁です。
冷奴か厚揚げです。
焼き魚もあります。
大根おろし付きです。
醤油とかソースなどの調味料は小袋で出されます。

カレーも月に2、3回あります。
味噌汁用の丼にカレーがはいって配膳されますので、麦飯の丼より麦飯をカレーの丼に入れるのです。
夕食にもカレーが出ますが、これが刑務所流の食べ方です。
理由は麦ご飯の丼がカレーで汚れるのを嫌うのです。
理屈を考えると同じだと思うのですが、理屈は通りません。


半分食べればいい方です。
食べられたものではありません。
5分ほぢで終わります。
残す兵隊は多いですよ。


食事中はテレビがついています。
12時5分〜10分頃になるとテレビが一旦消されます。
兵隊は姿勢を正します。
猿人が
「いただきました」と言うと
皆で、「いただきました」
と唱和して昼食の終わりです。
ごちそうさまではないのです。
たしかに「ご馳走」では無いですね。
兵隊は皆言います。
「普通はごちそうさまでしただよね。」
ここは猿の惑星です。


配膳掛かりの当番が順に、残飯、食器や箸、牛乳パックなどを空下げにきます。
牛乳パックは各自が、パックを解体して小さく折りたたんでおきます。
これは担当がもってくるビニール袋に放り込みます。
残飯、食器や箸などを順に回収容器に放り込みます。


そしてテーブルの上をきれいに掃除します。
やかんをテーブルの上におきます。
食後の薬を飲む人はお茶で薬を飲みます。


そうこうする内に猿人管理の投薬です。
寮ごとに指示がありますから通路に、お茶の入った湯呑をもって並びます。
朝の投薬と同じように呼称番号と薬の種類と数量を言って投薬を受けます。

投薬の時間から12時20分までは、席を離れてはいけませんが、
口談は自由にできます。


12時20分になると昼食時間が終わり昼休みになりますので、
2階の食堂内は自由に移動可能になります。
掲示板を見たり、
自費での物品購入の記入や、願い事の記入用紙の交付申請を行ったり自由にできます。
多くの兵隊が将棋盤をもってきてテーブルで将棋を指し始めます。
また日刊紙が横の列単位で回覧されますので、新聞をみることもできます。
新聞は運動の時間にも吊り下げた新聞を見ることができます。


年金生活者なので1000万くらい貯金がたまった


口談は自由ですから、兵隊どおしで会話をします。

Aさんは70代で年金生活者です。
何をしてここに来たかはわかりません。
ここに4年以上いて1年もしないで満期釈放だと言います。
普通は1/4の仮釈放がもらえるので、仮釈放の時期ですが、希望していません。
彼も場合は、身寄りがいないので、引受をしてくれる団体が必要です。
彼はそれを断っています。
彼はそこまで頭をさげて引き受けて貰う気持ちがないと言います。
彼はここが気にいっているのです。

彼は年金が月に20万円くらいあるので十分生活していけると言います。
ここにはいったおかげで年金を1銭も使っていないので1000万円位貯金が出来たと言います。
ここを出てもアパートの入居費用や世帯道具を買う金はたっぷりあると言います。
ただここを出ると、3度の食事を自炊しなくてはいけないので不自由だというのです。
「医者にもただで見てもらえるしな」
「ここの飯はまずいけど、子供のころに比べればぜいたくな飯だよ」
「養老院に入るよりこっちのほうが自由にできるぞ」
「養老院になんか行ってみろ、散歩もないし、退屈な毎日だよ」
洗濯もしてくれるし、ここは天国だというのです。
散歩に行かなくても刑務作業は適度の運動になるので長生きできるというのです。
「じゃ、預金の1000万円はいらないじゃないですか」と冗談を言うと、
「そんなことお前にいわれる筋合いじゃない」と怒ります。
「失礼しました」


「あんたね刑務官の悪口言うけど、それはほんとだけど!」
「俺たちがいて、あいつたちが生活できる」
「社会てもんは、そんなもんだよ」

しかし彼は、名札の情報で判断する限り、
すくなくとも過去1年以内に何度も処遇(警察)送りになっている。
ここの生活にストレスを感じているのも確かです。


確かに、老人にとって、ここは養老院よりもいいと思います。 人をキズつけない程度の犯罪をすれば、養老院と違って無条件に入所出来ます。
彼らは犯罪を犯したとは思っていません。
タバコ1箱万引きすれば、必ず刑務所に入れます。
これを繰り返せば、間違いなく、その都度入所期間を長くしてくれます。
特養は、身元引受人が必要だったり、順番待ちだったりしますが、
特養以上のサービスがただで受けられるのです。


指摘されて、今時の年寄りの考えている本音がよくわかりました。
わかっていないのは司法関係者と議員だけです。

さあ、どうしましょう!


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