眠らない猿の惑星

就寝は9時です。

自動的に減灯されますが消灯されることはありません。
そしてテレビも自動的に消されます。


猿の惑星に暗闇はありません

8時半頃にエンジンが睡眠剤を持ってきます。
これが一日の最後の服薬です。


なんでこんな目にあわなくてはいけないんだ。
こんなことを考えてては寝られません。
本も読めますが違反です。
天井をむいて目をつぶります。


北海道の留置所の話

運動の時間に聞いた話を思い出します。
オホーツク海に面した街の留置所だそうです。
彼は夫婦で犯罪と正業のギリギリの仕事をしているそうです。
工事現場もあるし、債権取りもあるようです。
弁護士がついて徹底的に教育を受けるそうです。
そう言うと、どこに所属していたかわかりますね。
言いません・・・・


北海道へは麻薬の売買の関与です。
売買には一切関与しませんが、
売人の麻薬を隠してやる商売です。
本人もこれは犯罪だと思ったそうです。
それで結局は、夫婦揃って逮捕されて留置されます。


ここで事件が起こります。 東京の留置所は男女で留置施設が別れており、女性専用の留置場に収容され、
女性の容疑者は婦人警官が留置場の担当のようですが、
田舎の警察は、同じ留置所に留置され、男性の警官が留置係をしていたとのことです。


留置掛かりの男性警官が、こともあろうに就寝の減灯後、奥さんの留置室に入って、
性的乱暴をしようとしたのです。
こんなことでは動じないのが彼の奥さんです。
すぐに
「何すんだオー」
「このドスケベー」
「おーい助けてくれ」と叫んだのです。
この警察官は常習犯だったのですが、
さすが動転して、収容者の知れるところとなったのです。


この警察官にしてみれば運が悪かったのです。
田舎の女だったら大人しくしていたが、大阪から来た女は違ったのです。


さあ大変です。
警察署の所長も留置所の責任者も定年間際です。
ことが表沙汰になれば退職金がパアになります。
そこで奥さんに示談を申込みます。
奥さんは、亭主に任せます。


亭主にとってはチャンスが巡ってきました。
この筋は専門です。
恐喝にならないように、逮捕された事件とこの婦女暴行未遂事件は別だと宣言します。
彼は、麻薬に関する逮捕は起訴されても執行猶予だと確信しているからです。
彼は慰謝料を選びます。


彼らがどういう言動に出るかはお見通しなのです。
案の条、500万円の慰謝料で事件のもみ消しを図ったのです。
彼は500万円は相場と睨み手を打ちます。


婦女暴行の警官は50代ですが、今までにもこの手の事件をたびたび起こしていたが、
今までは、収監されている女の弱みを利用してもみ消ししていたので、
今までは、それですんだようですが、
今回は、そうは行きません。
なんと所長も留置所の責任者も知っていたのです。
彼の性格を見て、二人は彼に愚痴ったのです。


500万円の慰謝料は警察署長と留置所の責任者が払うことにしたので二人は、
退職金に比べれば安いものですが、同じ身内の警察官がしゃくに触って許せないのです。


「それでどうした。」
なんと、依願退職です。
婦女暴行未遂の警察官も二人の上司の弱みを利用したのです。
依願退職してやったのです。
してやったのです。・・・・・・・・・
「あほか!」


こんなことは当たり前だそうです。
警察官は誰もがいつでも弱みを握られているそうです。
犯罪人なんて警察の中にゴロゴロいるそうです。
事件になるかどうかは、運、不運だそうです。
金か依願退職で事件にしないのが、この世界だということです。


それでも身内を庇うのか。
彼いわく。
「しかたないだろ、表沙汰にできね のだから」
「それはそうだ。」
しかし警察というのは、どこまで腐っているのだ・・・・・・・・・。


彼は計算通り、執行猶予です。
しかし彼の運もここまでです。
500万円をせしめたのはいいのですが、
こんなこともあり、南関東の街に移り、
こんどは、偽ブランド売買の保管業をやったのです。
保管業ですが、これがいけません。
こんども逮捕され実刑3年で、この猿の惑星に来たのです。


彼は血を見ることは嫌いです。
小心なのです。
犯罪も嫌いです。
インテリヤクザなのかもしれません。


出所後も法のスレスレの仕事をして暮らすようです・・・・
こんどは警察官の弱みを利用した商売を・・・・・・・・
材料はゴロゴロあるようです・・・・・・・・・・・・
なるほどね・・・・・・・・・・・・・・・・
いつのまにか、彼の姿も夢の中のようです。・・・・・・・・・・・

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