何、俺も二世で世間を知らない?「あほ!」

猿の惑星の問題の根本はなんでしょう。
たかだか購入品の問題ではありません。


購入品は、対象者が第1類、2類、3類、全受刑者に分かれていて
指定の規格であれば外部から差入れ(購入)できるものと、
刑務所の指定業者からしか購入できないものに分かれています。
また1回で購入してできる数量も限定されています。
ほとんどの物品は、指定業者よりの購入となっています。


問題は、この社会を知らない刑務官に矯正指導をやらせていることなのです

第3類というのは入所してから最低半年間以上、
処遇(警察)に送られて処分されなかった真面目な兵隊です。
4類、5類は猿の惑星では不良兵隊です。


どんなものが外部から差し入れ可能かというと、
鉛筆HB3本、
色鉛筆赤または青を各1本、
雑記帳(白色B5またはA4サイズ罫線入りノート)1冊、
封筒B4サイズ以下20枚以下、
切手20枚以下、
ハガキ20枚以下、
郵便書簡20枚以下
便箋 B5またはA4サイズ色々罫線のあるもの1冊
タオル 幅30CMから35CM長さ70CMから95CM 絵入り、模様文字入りは不可 2枚
歯ブラシ 1本
書籍 くらいです。
事細かに規定されていますが、ほとんどありませんし、
規定も刑事施設により違います。
東京拘置所で買ったものでも刑務所では持ち込みできません。
勿論差し入れられると検閲されますよ。


シャツ、パンツ、ズボン下、靴下、パジャマ、ボールペンや石鹸、練り歯磨きなどは
指定業者から購入できます。


価格はスーパーの価格とはいきません。
高い小売店の価格と思えば間違いありません。


指定業者からの購入は、
月初2週目くらいに申し込んで、
月末頃までに工場の会計担当の兵隊がOCR用紙に書き込んで、申請者に確認させ、
翌月の第4週目ころに納品されます。
代金は入所時に預けた留置金や月々の給与である報奨金で支払いできます。


東京拘置所は、各自でOCRに記入して提出すると、品目により週に1、2回納品されます。
拘置所は短期に出入りが多いのでコンピュータ化しているのだと思います。
刑務所も同じシステムを使っているようですが、
システム化の意味が分かっていないようです。


猿の惑星と言う刑務所は1000人以上の収容人数がいます。
小さな村より大きいのです。
大会社の工場くらいの規模です。 工場にも事務などの管理部門がありますが、
刑務所にもそれ以上の管理部門があります。
職員の数まで入れると、地方ではとてつもなく多いな街なのです。

企業の工場の売店のように売店で購入することもできると思いますが、
共産主義の配給意識があるようです。
コスト意識をもって合理的にする意識がないのです。


共産主義ですから、猿の惑星の猿人が改善案を出すことなど許されないのだと思います。
霞ヶ関の幹部からのトップダウンをそのまま実行しているのです。
民主主義政治で自由主義経済をやっているのですから、
常に改善活動があって良いと思いますが、
悲しいことに、学校を出てから、塀の中の社会しか知りません。
一般社会を知らないから、改善の基準がわからないのです。


これは同情します。
問題は、この社会を知らない刑務官に矯正指導をやらせていることなのです。


だから猿の惑星では日々、
「おめえらな、社会を知らないから、こんあところにくるんだぞ」
「ええか、ちゃんと、ここで正しい生活を身につけて出所するんだぞ!」
「わかったな!」
「わかっらたら、返事ぐらい、ちゃんとしろ」
「まったく もう!」
「わかったな!」
今度は兵隊全員、大きな声で
「はい」


どういう社会生活を指導されているかをこの物語では書いているのです。
だから再犯につながっていると書いているのです。
この物語の目的は刑務所改革です。


霞ヶ関の幹部も霞ヶ関の役人の世界しか知らないのですね。
「失礼しました」
「ごめんね」
「あんたたちも悪くないよ!」


問題は政治家にあるのです。
世間を知らない役人に任せるからこんなことになるのです。


「何、俺も二世で世間を知らない?」
「あほ!」


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